イノベーションの法則がわかる「未来に先回りする思考法 佐藤航陽」

イノベーションには法則性がある

イノベーションには法則性があり、それに気づいているのは0.1%の人だけだと筆者は言います。

その法則性に気づければ、しかるべきタイミングで先回りして動き、成功することができるのだそうです。

法則性に気づければ、先回りして成功できる

その思考法で、筆者はシンガポールに投資資金が集中することを予測し、その後のシンガポールの高成長の勢いに乗って、会社を大きく成長させることができたのです。

まず、行動を起こし、失敗を繰り返しながら、法則性を見出す。そして、しかるべきタイミングで行動を起こす、といったことが書いてあります。

イノベーションには必要性が大事

本書の中で、イノベーションには「必要性」が大事なのだと述べられていました。

たしかに、コロナワクチンが予想を大きく超えて早く開発されたのは、コロナ感染症への危機感、必要性が生み出したイノベーションだといえるのではないかと思いました。

エントロピーの法則と、情報が拡散する性質

また、スマホが超小型コンピュータであり、それに電話機能が付いたものであるとの記述がありました。

IoTのように家電などあらゆるものにコンピュータが導入され、多くの家電がインターネットに取り込まれています。

それらの様子は、コンピューターがエントロピー法則に従って、広がっているようだとの記述がありました。

私は、これがリチャードドーキンスの「DNAの運び屋としての生物」、みたいな理論と似ているなと思いました。

熱力学の法則で熱は拡散し、冷めていくというのがあります。

同様に、DNAもコンピューターという文明も、ある意味では情報なので、情報も同様に拡散していくエントロピー法則にしたがうのかなと、ふと思いました。

イノベーションの法則性と、未来社会の予測まで含んだ新奇性のある大変面白い本

未来予測はなかなか難しいことかもしれません。

しかし、この本では、イノベーションの発生に法則性が見受けられること、そして、政治や経済などの情勢変化も法則性がみられることから予測可能であるとする本です。

とても新しい発想の書いてある本で、チャレンジングな気分になります。面白い本です。

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