悩みが消える「ダメだしノート DDNプロジェクト」

これは苦手な人間関係についてノートにダメ出ししていくことで客観視していき、対処法を考えるなどして、人間関係を改善することができるようになる本です。

「ノートに書く」はたいてい上手くいく

私はノートにメモをしていく系の本が好きです。この系統には当たり本が多い気がします。大抵やることが具体的で、しかも即効性のある当たり本であることが多いです。

例えばいわゆるモーニングルーティン。朝思ったことを書き出していくというルーティン。

嫌なことがあったら書き出していく嫌なことノートもご紹介したことがあります。

また書く瞑想。書くことでそれがマインドフルネスにつながる、という本もありました。

今回は人間関係に関する本です。苦手な人についてノートに、なぜ苦手なのかダメ出ししていくのです。だからダメだしノートだそうです。

苦手な人がいても大抵ああ嫌だとか、これからはあいつとは関わるまいくらいの感想で終わって、なぜ苦手なのかまで考える、モヤモヤを明文化することなどあまりないのではないでしょうか?

あえてなぜ苦手なのか考える。そして対処法を考える。また、いいところはないか考える。

すると、この人はこういうタイプだから次にこのような展開になったらこう対処しようなどと、付き合い方を変えることができるのです。

すると苦手な人間関係が減っていく、生活が改善していくというのです。

コツとしては自分をダメ出しするのではないこと。そして、ノートは一人ひとりに対して項目を作っていくことなどあるようです。

応用すれば何でも使える

私が思ったのは、これはいろいろなことにも使えそうだなとも思いました。例えば苦手教科の学習について、モヤモヤとした苦手感を、明文化することでどこが苦手なのか、どう対処したり強化すべきなのかはっきりするのです。

また、苦手な仕事分野、工場の工程で問題となっている箇所がないかなど、漠然としたモヤモヤを書き出していく、そして対処法を考える、苦手な分野にある、良い面を考えるなどの方法論自体、生活を改善したり、問題解決法として優れたやり方だなと思いました。

悩まないためには自分を知ること「超客観力 DaiGo」

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自分がわからないと自分に合わないことをやり続けてしまう

この本は自分を客観的にみる力がないとストレスに弱くなるという研究データに基づいて、さまざまな方法で客観力をつけていくことを述べた本です。

客観性のない人は、自分がどんな価値観を持っていて、何が好きなのかわからないため、自分のやっていることが自分の価値観に沿っているかわからず、ストレスに弱くなるのだそうです。

自分がどんな価値観を持っているか客観視

その対策としては、とにかく自分がどんな価値観を持っているのか、本書に書いてあるいくつかの質問に答えながら、自分の価値観を発見していくべきなのだそうです。

どんな出来事に心が動かされたか、どんな出来事で行動力が下がったか。とにかくそういった出来事を記録していく。

そして、自分の価値観を見えるところに書いておいて、自分の一日の行動がそれに沿っていたか振り返ってみるのだそうです。

クヨクヨ悩んでいるのは、客観力のない状態

過去の失敗を繰り返し考え続ける反すう思考は客観力のない思考であり、避けねばならないのだそうです。

なぜ、と考え続けるのではなく、なにをしたらいいのかと、なぜ思考からなに思考に切り替えること。今起きていることに五感を振り向けて集中していくこと、くよくよ考えるための時間をスケジュールにくんでおいて、不安になりやすい時間帯に不安にならないように反すう思考を棚上げしておくことなどが有効だそうです。

自分の考えにこだわらないで他者の意見も取り入れよう

また、知的謙遜という、自分の持っている知識とエゴを切り離せる能力、他者の新しい視点を取り入れることができる能力を高めることも大事だといいます。

自分を知っていることは、弱点も強みも知っているということ

以前自分の好きなものは何か自己分析をすることが必要だという記述のあるパッションの見つけ方という本をご紹介しました。自分の持っている価値観がなにかというのを知っている人間というのは非常に精神的に強くなれるのだということが改めてわかりました。

腸がもつ不思議な力「腸と脳 エムラン・メイヤー」

腸と脳は連携している

この本は腸と脳が相互に連携していて、直感的判断、情動、ひいては脳疾患にまで影響していることを科学的に説明している本です。

腸脳相関という言葉が本書には登場します。腸と脳は血流や数多くの神経経路、内分泌経路によって相互に密接に関連していることを指します。

また、腸内の微生物の数は膨大2kgほどあって、人の脳ほどの重量だといいます。この微生物も外部のストレス刺激に基づく、脳の反応による、腸内へのストレス反応に応じた腸内環境の変化に対応すべく変化していくのですが、これも人の健康面に影響を与えているといいます。

胸がむかつく、はらわたが引き裂かれる思い、などといいますがこのように内臓からの反応を言葉として表現しているものは多いです。そして、心持ちに影響しているので、直感的判断にも大きく影響してくるのです。

つまり、腸内の微生物が我々の直感的判断に影響しているなんて、すごく不思議で、微生物ですから本来異物なのでなんだか気持ち悪い気もするのですが、腸内の微生物の多様性が低いとさまざまな脳疾患のリスクが上がることが研究結果によりわかっているそうです。

腸が物事を決定していることも

腸なんて消化器官、消化のための臓器、としか考えていなかったのですが、内臓は私たちの価値判断にも影響しているのだと知りました。そして、時にはその内臓からの直感的判断に従うべきだとの記述は、「影響力の武器」という有名な心理学の本にもあったなと思い出しました。

しかし、これは心理学ではなく神経経路、内分泌系などの観点から判明した医学上の話で、さらに興味深く読めた本でした。